はじめまして!入社3年目の背景デザイナー、奈良と申します。
近頃は道行く人が皆マスクを着け、ガラリと生活スタイルが変わり何かと戸惑うことが多いですね。
皆さんもなかなか外出できず家で悶々としているのではないでしょうか?
ですが、しかし!こんな今だからこそ、
新しいツールを学ぶ絶好の機会だったりしませんでしょうか!?
ということで、巷でウワサのSubstancePainter(以下"SP"に省略)を使って
簡単なモデルのテクスチャ作成フローを紹介できればと思います。
今回は「樽(タル)」モデルを使って、こちらのテクスチャ作成手順を紹介していきます。
モデル編、ベイク編、テクスチャ編の三回に分けて作っていきたいと思いますので
どうぞお付き合いいただければ幸いです。
こちら完成画像になります。
こちらを目指していきます!
目次
1.モデルの準備
2.SPのプロジェクト作成
1.モデルの準備
ではさっそく第1回目、モデルの準備とSPプロジェクトの作成までを紹介していきたいと思います。
モデル作成にはMayaを使用しました。
作成するのは、実際にテクスチャを作成するローモデルと
SPで活用するメッシュマップというものを作成する為のハイモデルとなります。
出力するときは、両モデルとも同じ座標で重なった状態にします。
SRTの値もデフォルト値にフリーズしておきます。
次に、モデル内の構造ですが、
ローモデル、ハイモデルの同じパーツのメッシュは同じ名前にし、
それぞれ語尾に「_low」「_high」を付けておきます。
これはSPでメッシュマップを作成するときに必要な設定となります。
ローモデルのUVを展開します。
UVは重なっていると正しくベイクされないので、
UVを共有したいところは0-1空間以外の同じ位置にします。
また、ハードエッジにしているところはUVを離しておきます。
ちなみにハイモデルは、トポロジー情報しか使いませんのでUVを展開する必要はありません。
UVがこんがらがっていても全然問題ありません!
ここまでできたらローモデルとハイモデルを別々に出力していきます。
今回はローモデルを「Barrel.fbx」、ハイモデルを「Barrel_Hm.fbx」という名前にしました。
FBXファイルの出力設定は初期設定のままで問題ありません。
これでモデルの作成は終了です。
次はいよいよSP上でオペレーションしていきます。
2.サブスタンスペインターのプロジェクト作成
SPを起動し、さっそくSPの作業プロジェクトを作成します。
メインメニュー:ファイル>新規 で新規プロジェクト作成ウィンドウを開きます。
各項目の説明をするととても長くなってしまうので、
Template:PBR – Metallic Roughness Alpha-blend(Allegorithmic)
ファイル:先ほど出力したローモデルのFBXファイル
にして、それ以外は初期設定のまま、
ウィンドウ一番下の「OK」でプロジェクトを作成します。
SPの作業プロジェクトを作成しますと画像のように
ローモデルが3Dビューに、UVマップが2Dビューに出ます。
他のウィンドウも色々と更新され、おぉ~キタキタ~!てなります。
ちなみになんですが、
テクスチャ作業の途中でモデル形状やUVを直したくなる時がありますよね。
そんな時PhotoShopとかだと、また塗りなおさなきゃいけないので大変ですよね。
でも大丈夫! SPはとってもお利巧さんなので修正したモデルを再読み込みすれば、
新しいUVに合わせてテクスチャを自動更新してくれるのです。
(さすがにどんな変更でも、という訳にはいきませんが大体のものはやってくれます)
手順ですが、
メインメニュー:編集 > Project Configuration
でプロジェクト構成の再設定ウィンドウを開きます。
[File]に修正したモデルを選択します。
それと[法線マップフォーマット]という項目ですが、
プロジェクト作成時のNormal Map Formatのものと同じになっているか確認しておきます。
(このフォーマットが違うと、法線マップの凹凸方向が逆になってしまいます)
設定が終わったら「OK」ボタンを押します。
これで修正されたモデルに合わせてテクスチャが自動的に更新されます。
これはとても便利ですね!
少し話が逸れてしまいましたが、
プロジェクトを無事作成することが出来ましたので、
一度このプロジェクトを保存しておきます。
メインメニュー:ファイル > 保存
今回はここまで!
次回は「メッシュマップ」という
SPでのテクスチャ作成で欠かせないリソースの作成をしていきたいと思います。
では、ありがとうございました!