【Substance Designer】初心者向け 簡単な石畳を作ってみよう!②

前回の記事ではSubstance Designerのメリット・デメリットのご紹介と、
新規ファイルを作成してとりあえず出力するところまでやってみました!(前回①の記事はこちら
今回から本格的に石畳の作成に入ります。

石畳のベースを作る

さっそくノードを配置していきましょう!

ノードメニューを開く

グラフ上のどこかをクリックした後にスペースキーを押すと、ノードメニューが開きます。

Tile Generatorを検索

一番上に検索フォームがあるので、『Tile Generator』と入力し、Tile Generatorを選択します。

Tile Generatorノード

Tile Generatorノードはマスターできればどのような模様(パターン)も自在に作れる、使用頻度の高いノードです。
今回の石畳も、ベースとなる形をTile Generatorノードで作ります。

Tile Generatorのデフォルトは格子柄になっています

デフォルトは格子柄になっています


パラメータを変更してみる

Tile Generatorノードは変更可能なパラメータの数が多いです!
Adobeのマニュアル内でも言及されていますが、自分で色々変えてみて実験しながら段々覚えていきましょう。

Tile Generatorのパラメータを色々変更してみましょう

色々いじってるうちに少しずつ面白くなること間違いなしです…!

今回変更する箇所をリストアップすると下記になります。
※数値は「これじゃなきゃいけない!」というものではなく、だいたい合ってれば最終的に同じようなものができると思います。

あとから色々調整可能なのがSubstance Designerの良いところなので、
ここもう少しこうだったらいいのに…などの欲が出てきたらその都度どんどん調整しちゃいましょう!

Tile GeneratorノードをクリックしてPROPERTIESを表示します。(画面右側)
INSTANCE PARAMETERS以下のパラメータを変更していきます。

X Amount

10 → 31
方向のタイルの量を変更します。

Y Amount

10 → 16
方向のタイルの量を変更します。

Pattern

Brick → Disk
タイルのパターンを選択します。
様々なパターンがあるので、クリックして色々見てみると楽しいです!
今回はDisk (円盤)を使用します。

Size

● Scale 1 → 1.22
タイルの大きさを変更します。
● Scale Random 0 → 1
タイルの大きさをランダムにします。1に近づくほど大小の差が大きくなります。

Position

● Offset Random 0 → 0.7
タイルを列ごとに左右へずらします。

● Offset Random Seed 0 → 761
Offset Randomで設定したずれを微調整できます。お好みでどうぞ!

● Position Random
・Y Random 0 → 0.3に変更
横のラインをずらします。
数字が大きくなるほどズレ幅が大きくなります。

Color

● Luminance Random 0 → 1
タイルの明るさがランダムになります。
1に近づくにつれて明暗の差が大きくなります。

● Random Mask 0 → 0.41
タイルがランダムに非表示になります。
1に近づくにつれてタイルがたくさん消えます。(1になると全て消える)

パラメータ変更後はこんな感じの見た目になっていると思います!

大きさ・明るさがバラバラの楕円形の粒がたくさんある状態

大きさ・明るさ共にバラバラの楕円形の粒がたくさんある状態にみえます。
ここからどう石畳になるんだ!?と思うかもしれませんが、ここでもう一つノードを配置します。

Distanceノード

さきほどTile Generatorノードを配置した時と同様の手順でDistanceノードを配置します。

Distanceノードの配置

Tile GeneratorノードのOutput端子をDistanceノードの2つのInput端子 (Mask Input / Source Input) に繋げ、
SPECIFIC PARAMETERS以下の次のパラメータを変更します。

Maximum Distance

10 → 256
数値を大きくすると粒がそれぞれ広がり、粒同士がぶつかるまで大きくなります。

Combine Source/Distance

Combine Only → Source
Combineにするとタイルの外側にグラデーションがかかってしまうので、Sourceにして単色にします。

Distanceノードのパラメータを変更した結果

Distanceノードのパラメータを変更した結果、石畳らしいベースの形ができました!
一つ一つのタイルが少し直線的なので、1つノードを追加してみます。
 

タイルを歪ませる

タイルを歪ませたいときに使うのがDirectional Warpノードです!

Directional Warpノード

Tile Generatorノード、Distanceノードのときと同様にDirectional Warpノードを追加します。
DistanceノードのOutputDirectional WarpノードのInput端子(2つあるうちの上側)につなぎます。

Directional Warpノードを配置

Input端子の下に、もう一つノードを繋げられる端子 (Intensity Input) があります。
Crystal 1ノードを呼び出し、Intensity Input端子に接続します。


Crystal 1ノードをクリックして、INSTANCE PARAMETERS以下の次の値を変更します。
● Scale 32 → 7

その後、Directional Warpノードをクリックし、SPECIFIC PARAMETERS以下の次の値を変更します。

Intensity

10 → 20
数値が大きくなるほど一定方向に大きく移動します。

Intensityの値を変更して石畳を歪ませる

全体的に少し歪んでイイ感じになりました!

Intensity Input端子につなぐノードによって結果がかなり変わります。
今回はCrystal 1ノードを使用しましたが、他にもいろいろ試してみると面白いです!

Texture Generators > Noises配下に様々なノードがあります

左下のLIBRARYパネルで Texture Generators > Noises をクリックすると様々なノードが確認できます。
さきほどのCrystal 1ノードもこちらに含まれています。

例えばChecker 1ノードをIntensity Input端子に繋ぎ、Directional WarpノードのIntensityを変更すると次のようになります。

Intensity Input端子に繋いだノードがDirectional Warpノードの挙動に影響を与えています

このように、Intensity Input端子に繋いだノードがDirectional Warpノードの挙動に影響を与えています。
Checker 1ノードは白黒のチェック模様なのですが、上のGIF画像を見てみるとチェック模様の白い部分に当たる箇所が動いているのがわかります!
色が白に近い部分ほど大きく移動します。チェック模様は白黒はっきり分かれているので、Directional Warpノードを使用した際の動きが分かりやすいですね…!

エッジを抽出する

石畳の模様が完成

石畳の模様になってきました!
後の工程で使いやすいよう、これからエッジ(タイルとタイルの境界線)を抽出します。

Edge Detectノード

Edge Detectノードを配置します。
INSTANCE PARAMETERS以下のパラメータを変更していきます。

Edge Width

2 → 1.5
数値が大きいほどエッジの幅が太くなります。

Edge Roundness

4 → 1.24
数値が大きいほどエッジの角が丸くなります。

石畳のエッジ抽出完了


以上で石畳のベースとなる模様が完成しました。
次回はこちらをもとにHeight Mapなどの作成に入りますので、ひきつづきよろしくお願いいたします!


参考サイト

Tile Generator マニュアル (Adobe公式)

Distance マニュアル (Adobe公式)

Directional Warp マニュアル (Adobe公式)

Substance Designer #12 – Stone Path Material (YouTube)
→ 難易度高いですが、とてもカッコイイ石畳を作成されている動画です!

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