この記事では「IllustratorとPhotoshopの違い」で苦労した部分をまとめてみます。
対象読者
・IllustratorとPhotoshopの違いを知りたい方
・Illustratorのスクリプトの勉強中の方
環境
・Photoshop 2026
・Illustrator 2026
関連ブログ
【Illustrator】Pythonで操作してみよう
レイヤーのようでレイヤーではない
それはなにかとたずねたら……
これがレイヤー
これがグループ
これがオブジェクト
これがリンク
これが埋め込み画像
全部同じじゃないですか。
ちがいますよーっ
これだからしろうとはダメだ!
レイヤーパネルオプションを見ると違いが分かります。

アイコン画像をダブルクリックすると出るオプションは、レイヤーのみ項目が多くなってます。
リンクや埋め込み画像など、画像を制御する仕組みがPhotoshopとは大きく異なります。
コマンドリスト
先ずはドキュメントまでの共通のコマンドです。
import win32com.client from tkinter
import messagebox
app = win32com.client.Dispatch("Illustrator.Application")
doc = app.ActiveDocument
用途に合わせたコマンドです。
| タイプ | コマンド |
|---|---|
| レイヤー | doc.Layers |
| グループ | doc.GroupItems |
| オブジェクト | doc.PageItems |
| リンク | doc.PlacedItems |
| 埋め込み画像 | doc.RasterItems |
Illustratorでは、さまざまなオブジェクトの中にリンクや埋め込み画像が含まれます。 他にもテキストなども同様に扱われます。
親グループを非表示にすると子供が移動できない
これは初期にかなり困った問題です。
レイヤー階層の中で、親グループを非表示にすると、その子要素が移動できなくなるんです。
内部的にロックされているのか、スクリプトでも移動できません。
スクリプトでグループを動かせず、かなり苦労しました。
Photoshopのレイヤーはすべてレイヤー
Photoshopには「layers」「artLayers」「layerSets」という3つのコマンドがありますが、
layersはartLayersとlayerSetsの両方をまとめた情報を取得できます。
まずは同様に、ドキュメントまでの共通部分です。
import win32com.client
from tkinter import messagebox
app = win32com.client.Dispatch("PhotoShop.Application")
doc = app.ActiveDocument
コマンドは用途によって変わります。
| タイプ | コマンド |
|---|---|
| レイヤー | doc.Layers |
| グループレイヤー | doc.artLayers |
| 画像レイヤー | doc.layerSets |
どちらが良いというわけではありませんが、
Photoshopのレイヤー構造に慣れていると、Illustratorの構造には驚かされます。
バージョンの選択ができる? できない?
Photoshopは指定が可能
実はPhotoshopは、バージョンを指定して起動することができます。
たとえば2026を起動する場合、COM番号に200を指定します。
import win32com.client
from tkinter import messagebox
app = win32com.client.Dispatch("PhotoShop.Application.200")
doc = app.ActiveDocument
各バージョンの対応は以下の通りです(10ずつ増える仕組みです)
| Photoshop バージョン | コマンド |
|---|---|
| Photoshop 2023 | PhotoShop.Application.170 |
| Photoshop 2024 | PhotoShop.Application.180 |
| Photoshop 2025 | PhotoShop.Application.190 |
| Photoshop 2026 | PhotoShop.Application.200 |
ただし、指定したバージョンがインストールされていない場合はエラーになります。
また、Photoshopは複数バージョンを同時に起動できないため、他のバージョンが立ち上がっているとエラーが発生します。
Illustratorはバージョン指定が不可
残念ながら、スクリプトから特定のバージョンを指定して起動することはできません。
しかもIllustratorは複数バージョンを同時に開けるため、
起動バージョンを変えるには環境変数を変更するか、再インストールで切り替える必要があります。
まとめ:違いの理由はいろいろ
IllustratorとPhotoshopでスクリプト仕様が異なる理由には諸説あります。
そもそもツール自体の構造が違うため、完全に統一するのは難しい。
あるいは、スクリプト機能が実装された時期の違いによるものかもしれません。
統一されている方が便利ではありますが、
「違いを楽しみながらツールを作る」というのも、これはこれでありかもしれません。
違いを理解しつつ、ツール開発を楽しんでいきましょう(自己暗示)











